生活保護者がお亡くなりなった後は、どうなる
生活保護者の生活支援は、生前の支援を行う制度で火葬までの扶助になります。埋葬から家財処分などの費用は支給されませんのでご注意ください。お身内の方は、遺骨の引き取りから家財の処分を行いアパートを大家さんにお返しする必要があります。ただ、相続人が相続放棄を行うことによって家財の処分などを逃れる方法があります。いずれにしても生活保護法では、火葬までご支援を行うことになりますので、ご注意ください。
生活保護者がお亡くなりになると
生活保護受給者の方がお亡くなりなられたら、お近くにお身内おりましたら、担当のケースワーカーさんと連絡を取り手続きをお聞きしながらお見送りから部屋の明け渡し(遺品整理と部屋の解約)を行いましょう。また、お身内の方が遠方や時間的な制約などでお見送りなどができない場合は、ケースワーカーさんが最低限の手続きをとっていただけます。ただ、ご遺族の方に費用の負担を求めることがあります。これは、民法の相続に関する決め事ですから、「知らない」「親子の縁を切った」と言わずに受け入れましょう。
ステップ1:役所に連絡・葬祭扶助の申請
生活保護受給者が死亡した場合、葬儀費用や関連する費用についても地方自治体の制度や支援策があります。。具体的な支援内容や手続きについては、担当のケースワーカーさんにに相談することをおすすめします。葬儀・火葬に必要な最低限の経費は、扶助していただけます。
ステップ2:葬儀社に依頼と火葬
生活保護葬を取り扱っている葬儀社に連絡を行います。葬儀社の方には、生活保護葬と伝えれば、段取りをとっていただけます。ケースワーカーさんと連絡が取れている場合には、指示を受けながら進めますので、葬儀者の手配もしていただけると思います。戒名の費用は含まれませんのでご遺族がお布施を負担します。細かなことは葬儀社さんの指示に従うとよいでしょう。
ステップ3:資格喪失と死後事務手続き
ケースワーカーさんの指示をいただきながら役所で生活保護受給者の資格喪失の手続きと死後事務手続きを行います。この死後事務手続きは、マイナンバーカート・障害者手帳などの返納などです。生活保護受給者が死亡した場合でも、その受給者が亡くなるまでの期間に支給されるべき生活保護費や住居費などがあれば、その遺族や関係者によって受け取ることができます。
ステップ4:相続と家じまい手続き
生活保護の扶助制度は、生活保護者が生前について有効です。死亡の翌日から葬儀の費用を扶助を除き一切受けることはできません。そのため、生活保護者の方に相続人がいる場合は、相続を受けなくてはいけません。当然預貯金の財産ばかりでなくマイナスも相続することになります。故人が生前の家財道具や家賃の前払い、未払い、公共料金も死亡した翌日から相続人は引き継がなくてはいけません。アパートを借りていたなら大家さんに明け渡す責任があり費用も相続人が負担をすることになりますので、注意してください。
相続人さんが考えられる費用の負担
生活保護の方がお亡くなりになった時点で扶助は亡くなります。部屋の原状回復を行うなど相続人さんは、費用を負担することになりますが、どのくらい、どんな必要がかかるかについて説明します。
①お役所の扶助は、荼毘に付する費用(葬祭扶助)を受けられますが、戒名や埋葬などについては扶助していただけません。お墓がない場合一般に永代供養を行っているようです。費用は、3万円~になり供養先は、ご遺族がお手配しましょう。
②部屋の解約と原状回復を進めます。電気・水道・携帯電話などの解約や部屋の家財処分を行い大家さんに部屋を返えす責任があります。この手続きは、引越し手続きと何ら変わりません。家財の整理を相続人さんがご自分で行うと処分費用はわずかですが、できないで業者に頼むと、5万円から15万円(処分する荷物の量で変わります)かかります。
③一方大きな金額にはなりませんが、収入もあります。生活保護費が残っていることや敷金の返却などの収入部分もありますので、この収入は、相続人さんであるお身内の収入としてお使いになれます。手続きは速やかに丁寧に確認し進めてください。
ご遺族の方は、担当のケースワーカーさんと連絡を取りながら進めますが、できることを積極的に行い、ケースワーカーさんのご負担の軽減を考えてあげてください。
生活保護者の方の死亡に関連する知識
遺品整理は、相続人が行う必要があります
相続放棄で家財処分も逃れられます
生活保護者がお亡くなり、家財の処分を行った事例
生活保護の方がお亡くなりになって一番困ることは、ご本人が暮らしていたアパートの家財道具の処分と原状回復です。ここで事例をご紹介させいてただきます。事例では、お客さまの個人情報保護から内容の一部を塀就任が脚色し作成しています。
生活保護受給者が亡くなって家財処分をお受けしました
会社近くのアパートから遺品整理の依頼でした。
お電話いただいたのは会社近くにあるちょっと奥まったアパートの大家さんからでした。お聞きした住所を頼りに出向くと以前お仕事したお部屋の大家さんでした。アパートは、単身者用の古い2階建ての1DKが4所帯あり、一階部分は大家さんが使っています。1年ほど前でした。手前の部屋の遺品整理を行いました。その部屋は、また、空き部屋でした。やはり古い木造のアパートは一度空室になるとなかなか入居者がかまらないようです。
お部屋の室内は、薄汚れていました
そんなことを思いながら、1階の大家さんのところに伺いました。大家さんにご挨拶をして、カギを借りました。部屋は2階の一番奥です。10年以上生活保護を受けながら暮らしていたので、家具や家電も壊れかかったものが多く、冷蔵庫は、古いタイプの3DR冷蔵庫です。電気は止まっていたので中身が気になりましたので、開けてみると空でした。大家さんが生モノだけは腐るといけないからということで、ゴミを出して処分したとのことです。
更新で契約書の保証人は、偽りの署名でした
部屋の家財の査定を行い1階の大家さんに見積書をもっていくと、「実は、と色々話になりました。」
それは、賃貸人は、生活保護受給を受けていて3回ほど更新をしたとのことです。亡くなったのが先月で、葬儀は役所の方で行っていただけたとのこと。部屋に残ってい家材は、どうしたものかと思い役所で相談したら、役所では処分費用は出ないので賃貸契約の保証人が親族の方に連絡を取って片付けてもらうようにと言われたとのことでした。
そこで、契約書に書いてある遠方の保証人に連絡を取ってみるとその親族ですでに亡くなっているようでした。更新契約書に書いてある連隊保証人は、本人が勝手に署名捺印したものでした。一方親族の方も連絡が取れないため結局泣き寝入りしなくてはいけなくなり自前で片付けることになったといいます。
今回は同情してしまい値引きしてお受けしました
一度書いた見積書を大家さんに渡す前に引っ込めて「大変でしたね。ご近所でもあるしこちらのアパートは、一年前にも片付けているご縁もあるので、1割と端数お引きしますね。」ということで見積書を書き直し、ご納得いただき作業お受けいたしました。
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《記事作成・監修者》
大野大助(おおのだいすけ) 1976年10月19日:生まれ
空き家管理士・一般社団法人家財整理センター代表理事
・ハウスクリーニング業歴5年・リフォーム業歴7年・家財整理業歴20年
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