相続放棄をされたあとでも、遺品がそのまま放置されるわけではありません。
実際には、大家さんや管理会社、親族、自治体など、“そのままにはできない”立場の方々が片付けを進めることになります。

今回ご紹介するのは、当社が実際に対応した**「相続放棄後の遺品整理」**に関する3つの事例です。
法的には財産も家も放棄されている状態ですが、現場には家財が残り、退去や売却のための整理が必要になります。
「相続放棄=何もできない」と思っていた方にこそ、現実的なヒントとしてご覧いただきたい内容です。

事例1:賃貸アパートでの孤独死と相続放棄

高齢の男性が一人暮らしのまま孤独死。
死亡後に兄弟が相続放棄を選択されましたが、賃貸契約の関係で退去が必要となり、家主より当社へご依頼が入りました。

遺族とは連絡をとれないため、家主側が許可を得て撤去を依頼
現場では貴重品探索も含めて丁寧に対応し、報告書と写真を提出。
契約解除後にスムーズに原状回復ができました。

事例2:空き家で発見された遠縁の遺品整理

亡くなられた方は80代女性。
長年空き家となっていた実家で、ひとりで暮らしていたそうです。
死亡後、誰も相続しなかったため、市役所からの相談を受けて遠縁の親族に連絡が入りました。

相続放棄の意思は固かったものの、「放置されては困る」として、紹介により当社へ片付けのご依頼
最小限の整理と、仏壇の供養を行ったうえで、家を閉めました。

事例3:成年後見人もいない中、施設から依頼された整理

お亡くなりになった方は施設に入居されており、自宅には元の生活用品がそのまま残されていました。
法定相続人がいたものの、すべて相続放棄済み。後見人もおらず、施設職員が残置物の整理に困っていたとのこと。

行政からの紹介で当社が訪問し、公共の立場での作業手配として対応
整理内容や費用は記録として施設側に残し、関係者の負担にならないよう調整しました。

まとめ:相続放棄があっても、現場は残ります

法律上の相続と、現場に残るモノの整理は別問題です。
「もう誰も相続しないから放っておいていい」は、現実的には成り立たないケースが多く、結果として大家さん・管理会社・行政・親戚などが対応を迫られることになります。

当社では、ご本人・相続人以外のご依頼者からの片付け相談にも柔軟に対応しております。
お困りの状況があれば、お気軽にご相談ください。よくいただくご質問

相続放棄と遺品整理で良くいただくQ&A

相続放棄したら賃貸保証人はどうなりますか?
故人のアパートの賃貸保証人が親兄弟などの場合、たとえ相続放棄されても保証人の責任は解除されず、引き続き有効となります。そのため、部屋の原状回復の責任を保証人が負うことになります。ます。相続放棄を行っても、保証人として契約に定めた場合、契約の内容は引き続き継続されます。アパートの所有者や管理会社は引き続き保証人に対して、部屋の原状回復に関する義務を求めることができます。このような場合、相続放棄を考える際には、保証人の責任を覚悟し、引き続き負担する意識が必要となります。適切な判断をするためには、専門家に相談することを推奨します。選択的に判断すると、相続放棄しても保証人の責任は継続されるため、部屋の原状回復には引き続き保証人が責任を負うことになります。

相続放棄しないで遺品を整理せずに放置したらどうなりますか?
故人のお部屋の保証人が賃貸保証会社であるケースが多いです。この場合相続人であるご遺族は関係ないと放置することはできません。放置すると大家さんや保証会社が部屋の原状回復を所定の手続きを踏んで行い、その費用は相続人の方へ請求できます。結局ご遺族が支払うことになりますので放置は決して得策ではありません。

遺品整理は誰が行い費用は誰が負担する?
遺品整理は、遺品が相続財産であると解釈されます。相続財産にはマイナスの借金も含まれます。この遺品を受け継がなくてはいけないのは、民法で決まっていて法定相続人と言います。この法定相続人は、故人(被相続人)の遺品を相続放棄しない限り受け継がなくてはいけないことになります。

相続放棄はどのように進めるの?
相続放棄は家庭裁判所に必要書類を揃え申請します。申請は、相続を知った日から3か月以内です。申請そのものは難しいものではありませんが、相続放棄手続きには法律面で色々な決まりがありますので、なるべく法律の専門家(弁護士・司法書士)にご依頼されるのが無難です。相続放棄申請費用については、相続放棄する方1名で3万円から5万円程度になります。

相続放棄コラム
相続放棄で行う遺品整理の進め方と注意事項
相続放棄の体験者から手続きの実際

相続放棄で遺品整理を進めるときに意識すべき4つの視点

― 債権者目線で整理を考える ―

相続放棄とは、
「財産も借金も引き継がない」という選択です。

しかし裏を返せば、

債権者から見れば
“本当に正しく放棄されたのか”
を確認する対象になる

ということでもあります。

① 本当に資産隠しをしていないか

遺品整理の現場で最も誤解を生みやすいのがここです。

  • 現金を持ち帰る
  • 貴金属を家族が保管する
  • ブランド品を売却する

これらは「資産の移転」と見られる可能性があります。

相続放棄をするなら、

  • 換金しない
  • 持ち帰らない
  • 財産価値のある物は記録を残す

この姿勢が重要です。

写真記録や作業記録を残すことは、
後日の説明材料になります。

② 故人の財産から一部の債権者にだけ支払いをしていないか

よくあるケースです。

  • 家賃だけ払った
  • クレジットカードを一部返済した
  • 知人への借金を返した

これは「特定の債権者への弁済」と見なされる可能性があります。

結果として、

単純承認と判断される余地

が生まれることがあります。

相続放棄を予定している場合は、

  • 原則として支払いはしない
  • やむを得ない場合は専門家へ相談

が安全です。

③ 価値ある財産はどのくらいあるのか

遺品整理は単なる廃棄作業ではありません。

むしろ、

「どれくらい財産が存在しているか」を把握する作業

でもあります。

例えば:

  • 不動産の権利証
  • 保険金請求権
  • 株式・投資信託
  • 退職金
  • 未回収の売掛金

これらを確認せずに廃棄してしまうと、
後から問題になります。

相続放棄の判断前は、
探索中心・処分最小限が基本です。

④ 相続放棄の手続きが正しく行われているか

遺品整理が終わっていても、

  • 申述期限(3か月)を過ぎている
  • 書類不備で却下されている
  • 受理通知が届いていない

こうした状態では、放棄は成立していません。

つまり、

遺品整理だけ済ませて安心してはいけない

のです。

必ず、

  • 家庭裁判所からの受理通知を確認する
  • 次順位相続人の動きも確認する

ここまで見て初めて、整理の方向が定まります。

実務的な結論

相続放棄で遺品整理を進めるときは、

✔ 債権者から説明を求められても答えられる状態にしておく
✔ 財産を動かさない
✔ 記録を残す
✔ 放棄手続きの進行状況を常に確認する

これが基本姿勢です。

遺品整理は「物を減らす作業」ではなく、
法的リスクを伴う調整作業になります。

相続放棄を前提にした整理は、

片付け+法律+第三者の視点

この3つを同時に意識することが大切です。

運営(一社)家財整理センター


業歴20年・年中無休:クレーム
遺品整理・荷物整理・ゴミ屋敷片付け・家の片付けとメンテナンス
本社:埼玉県入間市上藤沢881-1
インボイスT9030005020032

選べる3つの遺品整理サービス

当社では、お客さまのご事情やご希望に合わせて、3つの方法からお選びいただけます。

  • カギ預かり遺品整理
     鍵をお預けいただくだけで、仕分けから搬出・清掃まで当社がすべて対応。遠方の方や多忙な方でも安心してお任せいただけます。
  • お客さま参加型遺品整理
     現地でスタッフと一緒に仕分けを進める方法です。大切な思い出の品を確認しながら整理したい方におすすめです。
  • お立会いなし遺品整理
     お見積もりから作業完了まで、すべて立会い不要で完結できます。ご依頼から完了報告まで担当者が責任をもって対応します。

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